2021年7月23日、東京2020オリンピックが開催されました。
この日を迎えるまで、弊協会は日本とセルビア共和国とのスポーツ分野における交流を活性化させるべくセルビア現地の権威ある組織と協定を締結してまいりました。
各組織名は以下の通り。
弊協会のこの活動を通し、日本・セルビア間におけるスポーツ界の人脈や関係の構築が促進されました。
その結果、晴れて東京2020オリンピックに向けたホストタウン登録、代表選手の事前キャンプ招待という形として結実されることとなりました。
まずは佐賀県唐津市。セルビア共和国「3×3バスケットボール男子代表チーム」のためのホストタウン登録、並びに事前キャンプを実施することができました。
唐津市のホームページでも大々的に紹介されております。
https://www.city.karatsu.lg.jp/sports/orinpikkukyanpu.html
また、唐津市はオリンピック関連以外でもバスケットボールを通してセルビアとの盛んな交流を実施しております。
セルビアバスケットボール界で名コーチと評判の高いニコラ・ウグリッツァ氏を唐津市に招き、唐津の子どもたちを集めたバスケットボール教室を開催したり、それとは反対に佐賀の18歳以下の選抜選手をセルビアに派遣したりと、相互交流を実現させております。
今後の展望として、スポーツを通した青少年育成やマネジメント・ノウハウ・技術などの交流、あるいはビジネスとしての交流も視野に入れているとのこと。
続いて岩手県北上市。
前回オリンピック(リオデジャネイロ)での走り幅跳び銅メダリストであるイヴァナ・シュパノヴィッチ選手をはじめとする陸上競技選手との交流を実施するために、ホストタウンとして登録完了したのが2020年4月のこと。
ホストタウン登録やセルビア共和国という国について、北上市のホームページで詳しく丁寧に紹介されており、北上市の大きな期待をうかがえるようでした。
https://www.city.kitakami.iwate.jp/life/soshikikarasagasu/sportssuishinka/sportssuishingakari/1/sportsevent/4903.html
また、イヴァナ・シュパノヴィッチ選手にあてて北上市の陸上競技選手である子どもたちによるビデオレターを作成するなど、受け入れの準備は順調に進んでいるように思われました。
しかし、東京2020オリンピック開催日が近づくにつれて新型コロナウイルス感染が拡大し、全国で事前キャンプ中止が相次ぐ中、北上市も開催2か月前に受け入れ中止という苦渋の選択を発表。
高橋敏彦市長は会見で「お呼びしても選手に迷惑をかける」と非常に残念そうに話しました。
思い描いていた理想の交流とはなりませんでしたが、それでも北上市は市民にセルビアのことを知ってもらおうと市内でセルビアについての写真パネル展を開催。
シュパノビッチ選手の巨大タペストリーをはじめ、男子テニスのノバク・ジョコヴィッチ選手、同国の東京五輪出場競技をパネルで紹介しました。
さらにセルビアの観光名所や食文化の紹介ももちろんのこと、東日本大震災時にセルビアがいち早く義援金や応援メッセージを届けてくれたことに対する感謝の気持ちを伝える場として、とても意義のある企画となったようです。
新型コロナウィルスの影響により、全国の各自治体は難しい判断を迫られることとなりました。
事前キャンプを実施できた唐津市も、残念ながら中止となってしまった北上市も、セルビア共和国に対する熱い気持ちにおいて差があるわけではありません。
東京2020オリンピック・パラリンピックが閉幕した後も、両市とセルビアとの間に多くの交流が生まれることを期待しております。
事務局長を務めております。南東欧地域諸国と日本との架け橋となれるよう、全身全霊熱く活動してまいります。